北海道南部、日本海沿いを走る国道228号「追分ソーランライン」沿いにある道の駅上ノ国もんじゅ。目の前に広がる日本海と、敷地内にある「神の道」から眺める夕陽が魅力の、知る人ぞ知る絶景スポット。
今回は、息子がまだ9ヶ月だった北海道長期旅の途中で、実際に道の駅上ノ国もんじゅで車中泊をした体験をもとに紹介していく。
この記事では、実際に車中泊をして感じた魅力や駐車場の様子、トイレ設備、周辺の温泉情報まで、写真を交えながら詳しく解説します。
道の駅上ノ国もんじゅとは?

国道228号、通称「追分ソーランライン」沿いにある道の駅上ノ国もんじゅ。
「もんじゅ」という少し変わった名前は、仏教の知恵をつかさどる「文殊菩薩(もんじゅぼさつ)」に由来する。上ノ国町の「文殊の知恵」にあやかり、地域の情報や交流の拠点となる施設を目指して名付けられたものらしい。

施設の中心となる日本海情報交流館には、1階に上ノ国町の特産品を扱う売店、2階にレストラン「グルメブティックもんじゅ」が入っている。
入口で出迎えてくれるのは、上ノ国町の「エゾ地の火まつり」のマスコットキャラクター、カミゴン。イベントが大好きなキャラクターで、道の駅ではグッズも販売されている。地域らしさを感じられる、ちょっとユニークな出迎えだ。

日本海情報交流館は、海側へ大きく張り出した半円状の特徴的な建物。1階には上ノ国町の農産物や海産物、加工品などを扱う特産品販売所、2階にはレストラン「グルメブティックもんじゅ」が入っている。
特に2階のレストランは、海側が横19m、高さ2.7mにもなる大きなガラス張りになっており、食事をしながら日本海を一望できる。天気がよければ奥尻島まで見渡せるという、道の駅とは思えないほどの贅沢なロケーションだ。
グルメでは、上ノ国町の前浜で水揚げされた大きなヒラメを使った「てっくい」料理が名物。特に「てっくい天丼」や「てっくい漬丼」が人気で、北海道じゃらんの2023年道の駅グルメランキングでは3位に選ばれている。
しかも由来が面白くて、釣り針を外すときに手を食われるほど大きなヒラメ=手喰い→てくい→てっくいという名前らしい。

道の駅の建物から外へ出ると、日本海に面した開放的な空間が広がっている。海側にはテーブルと椅子が並べられており、ここに腰掛けて休憩しながら、目の前に広がる日本海をゆっくり眺めることができる。

敷地内には子ども向けの遊具も設置されており、ドライブ途中の休憩で子どもを遊ばせる場所としても利用しやすい。さらに、24時間利用できるトイレやドッグラン「ワンちゃん広場」なども整備されている。
子ども連れからツーリングまで、幅広い旅人が快適に利用できる設備が整った道の駅だ。



道の駅上ノ国もんじゅの敷地内には、「神の道」と呼ばれる遊歩道が整備されている。
海へ向かって伸びるこの道は、上ノ国町の自然や歴史を感じられる散策路のひとつ。入口には鳥居が設けられ、その先には日本海へと続くような開放的な景色が広がっている。

遊歩道の手前にある高台からは、目の前に広がる日本海を一望できる。道の駅から気軽に歩いて訪れることができるため、車中泊の前後に散策する場所としてもおすすめ。特に夕暮れ時には、日本海へ沈む夕日を眺められる絶好の展望スポットとなる。
こうした日本海を望む景観は評価も高く、過去には「北海道ウォーカー」の絶景感動部門で金賞に選ばれたこともある。
実際に訪れてみると、建物のすぐ目の前に海が広がり、夕方には日本海へ沈む夕日まで楽しめる。道の駅というより、景色を目的に立ち寄りたくなる場所だった。
| 名称 | 道の駅上ノ国もんじゅ |
| 標高 | 約32m |
| 所在地 | 〒049-0602 北海道檜山郡上ノ国町原歌3 |
| 電話番号 | 0139-55-3955 |
| 営業時間 | 特産品販売所 9:00 ~ 18:00(4月~10月) 9:00 ~ 17:00(11月~3月) レストラン 11:00~15:00(LO 14:30) |
| 定休日 | 毎週月曜日(11月~3月) 年末年始(12月31日~1月5日) |
| 駐車場 | 普通車:163台 身障者用:4台 大型:3台 バイク:10台 |
| 食事 | レストランあり |
| URL | https://www.kaminokuni.com/ |
道の駅上ノ国もんじゅで実際に車中泊をしてみて
道の駅上ノ国もんじゅで車中泊をしてみて、現地で感じた魅力や雰囲気をここでは解説する。

北海道へ長期旅に出たとき、息子がまだ赤ちゃんだった頃にこの道の駅を利用した。函館に到着したあとは東大沼キャンプ場で一泊し、いつもなら洞爺湖や札幌方面へ抜けるルートを選んでいたのだが、この時は少し趣向を変えて日本海側を巡ることにした。
正直なところ、道の駅上ノ国もんじゅについて事前情報はほとんどなく、宿泊場所のひとつとして選んだだけだった。しかし、実際に訪れてみると、目の前に広がる日本海と、刻々と変化していく空の色を眺めながら過ごす時間は想像以上に美しかった。
この日は海沿いを走る間ずっと天候に恵まれ、風も穏やか。開放的な駐車場から眺める夕暮れの景色は、北海道旅の中でも特に印象に残っている時間のひとつになった。
また、車中泊後に見た朝の景色も素晴らしく、夕日だけではなく朝日まで楽しめるロケーションの良さを実感した。当時の旅の様子はこちらの記事にもまとめている。

駐車場から海を一望、開放的なロケーション


道の駅上ノ国もんじゅの魅力は、なんといっても駐車場から望める開放的なロケーション。海側の駐車スペースに停めると、目の前には日本海が広がり、遠くには江差方面へ続く水平線を眺めることができる。
周囲を遮る建物も少なく、車内にいながら海の近さを感じられるような心地よい環境。朝には空が淡い色に染まり、水平線との境界が美しく浮かび上がる景色を見ることができた。
単なる休憩場所ではなく、旅の途中で一晩過ごす場所として選びたくなる魅力が、この道の駅にはある。
神の道から眺める日本海の夕陽が絶景


道の駅上ノ国もんじゅの裏手に回ると、目の前には遮るもののない日本海の景色が広がる。特に神の道周辺は、海へ沈む夕陽を眺める展望スポットとして素晴らしい場所だった。
駐車場から神の道までは徒歩1〜2分ほど。車を停めたあと気軽に歩いて向かうことができ、夕暮れの時間帯には水平線へ沈んでいく太陽と、空一面を染めるマジックアワーをゆっくり楽しめる。
車中泊では「絶景を見るために移動する」ことが多いけれど、ここでは車を停めた場所そのものが絶景への入口になっている。夕陽を眺めたあと、すぐ車へ戻って休める贅沢さは、道の駅上ノ国もんじゅならではの魅力だと感じた。
夕陽と朝日、どちらも楽しめる絶好の立地


夕陽の名所として印象的な道の駅上ノ国もんじゅだが、実際に車中泊をしてみると、朝の時間もまた特別な魅力があることに気付いた。
この日はハイエースの展開式ベッドを初めて本格的に使った旅。屋根の上に設置したベッドで寝袋に包まりながら、少しずつ明るくなっていく空を眺め、日の出の瞬間を待った。
やがて江差方面の空が淡く染まる。朝日に照らされたハイエースの車体は黄金色に輝き、前日の夕陽とはまた違った美しい景色を見ることができた。
夕陽を見るためだけに訪れる場所ではなく、朝から夜まで刻々と変化する海辺の景色を楽しめるのが、道の駅上ノ国もんじゅで車中泊をする魅力。
絶景を見に行くのではなく、絶景のすぐ隣で一晩過ごす。そんな車中泊の醍醐味を感じられる場所だった。
道の駅上ノ国もんじゅで車中泊する際の注意点
実際に道の駅上ノ国もんじゅで車中泊をしてみて、正直なところ気になるようなことはほとんどなかった。
駐車場から海を望める開放的な環境に加えて、近くには格安の温泉もあり、車中泊の拠点としてかなり過ごしやすい場所だと感じた。
とはいえ、海沿いならではの注意点や施設利用時に知っておきたいこともあるので、最後にまとめておきたい。
まず気をつけたいのが、海沿いの立地による強風。ぼくが訪れたときは穏やかだったので特に気にならなかったけど、周囲に風を遮るものが少ないため、天候によっては強い風が吹くことも考えられる。

道の駅の近くには「風の王」と名付けられた特徴的なモニュメントも設置されており、海沿いの自然環境の厳しさを表しているようにも感じられる。さらに周辺には風力発電施設も多く、海沿いならではの風を感じられる場所でもある。
車外で過ごす場合や、風による車体の揺れが気になる人は、訪れる前に天候や風の強さを確認しておくと安心だ。
そして、一般利用者向けのゴミ箱は設置されていないため、車中泊で出たゴミは基本的に持ち帰る必要がある。周辺の環境を気持ちよく保つためにも、ゴミを残さないようにしたい。
この2点を除けば、実際に泊まってみて大きな不便を感じることはなかった。
基本的なルールやマナーを守りながら利用すれば、上ノ国もんじゅは絶景を楽しみながら車中泊できる、かなり魅力的な道の駅だと思う。
道の駅上ノ国もんじゅの車中泊設備について
道の駅上ノ国もんじゅの設備(主にトイレ・駐車場など)を中心に、写真付きで細かく解説してます。
駐車場|駐車台数多いが手前側は傾斜あり

道の駅入口からスロープを下った先に、広々とした駐車場が広がっている。海側には日本海情報交流館やトイレが並び、その隣に舗装された駐車スペースが続く。
入口のスロープが国道から少し離れるように配置されているため、駐車場と道路との間に距離があり、車の走行音も比較的届きにくい。普通車は163台が駐車可能とかなり余裕があり、混雑しにくいのも車中泊では嬉しいポイントだ。
バイク専用の駐車スペースも約10台分用意されているので、ツーリング途中の休憩や宿泊にも使いやすい道の駅といえる。


情報交流館前の駐車スペースは、建物に沿うように扇状に広がっている。この周辺には大型車の駐車スペースも設けられているため、トラックや観光バスの出入りや騒音を避けたい場合は、少し離れた奥側の駐車スペースを選ぶのがおすすめ。
駐車場は全面舗装されていて、路面に大きな凹凸はない。ただし、情報交流館前から奥に進むにつれて緩やかな傾斜があるため、車中泊で利用するなら駐車位置は少し選びたいところだ。

駐車場の一番奥まで進むと、海側に視界が大きく開け、江差方面まで見渡せる開放的な景色が広がる。この一帯は傾斜もほとんどなく、比較的フラットなので車中泊にも向いている。トイレも近いため、空いていれば個人的にはこちらがおすすめだ。
また、奥側は「神の道」へのアプローチも近く、中世の岬公園にもアクセスしやすい。道の駅の営業時間外でも、海を眺めながらベンチでゆっくり過ごしたり、お弁当を広げたりと、周辺を散策しながら楽しめるのも魅力。
車中泊では売店やレストランが閉まった後に過ごす時間も長くなるので、施設そのものへの近さよりも、海の景色や周辺の散策を楽しめる奥側のほうが、個人的にはこの道の駅らしい過ごし方ができると感じた。
トイレ|赤ちゃん連れも安心の清潔感

道の駅の駐車場奥にある24時間トイレ。コンクリート造りのしっかりとした建物で、2018年4月の道の駅リニューアルに合わせて整備されたもの。

トイレ内部は木製のパーティションで区切られ、北海道らしい温かみを感じる落ち着いた雰囲気。入口付近には長いベンチも設置されていて、子ども連れでの利用時にも使いやすい。




トイレ内部は全体的に清潔感があり、汚れや嫌な臭いもなく、きちんと管理されている印象。小便器や洗面台も清潔に保たれていて、車中泊の際にも気持ちよく利用できた。
洋式トイレには温水洗浄便座が備えられており、多目的トイレもしっかり整備されている。24時間利用するトイレとして必要な設備がひと通り揃っているのは嬉しいところ。


そして、赤ちゃん連れなら特に嬉しいのが、トイレ内に設置された子育て応援の自動販売機。紙おむつやおしりふき、液体ミルクなどを購入できるようになっている。
おむつやミルクは旅先でも余裕を持って用意している家庭が多いと思うけど、意外と困るのがおしりふき。出先で思った以上に使ってしまったり、うっかり忘れてしまったりしたときに、こうして購入できるのはかなり心強い。
さらにおむつ交換台も用意されているので、赤ちゃんのお世話もしやすい。うちは息子が赤ちゃんの時に利用したけど、こうした設備が24時間使えるのは、赤ちゃん連れでの車中泊ではかなりありがたかった。
道の駅上ノ国もんじゅの周辺施設
道の駅上ノ国もんじゅの周辺施設を紹介。車中泊の前後に必要な買い出しができるお店や、お風呂に入れる場所をまとめてます。
食材・飲料の買い出し
- コンビニ|セイコーマート 上ノ国店(約3km)
- スーパー|ラルズマート 江差店(約10km)
- ドラッグストア|サツドラ江差店(約10km)
- ホームセンター|DCMニコット 上ノ国店(約4km)
上ノ国町周辺には買い出しができる商業施設は多くない。北に10kmほどの江差まで移動すれば豊富にあるので、車移動であれば特に困ることはない。
道の駅から3kmほどの場所にセイコーマートがある。ホットシェフでお弁当やおにぎり、飲料など気軽に手に入るのでそれほど利便性は気にならない。
温泉・お風呂に入れる入浴施設
道の駅周辺には温泉施設が2か所ある。どちらも上ノ国町が運営する町民にも親しまれている温泉で、比較的リーズナブルな料金で利用できるのが嬉しい。
- 花沢温泉(約3km)
- 上ノ国町国民温泉保養センター(約19km)

車中泊当日に実際に利用したのが花沢温泉。道の駅からも比較的アクセスしやすく、何より大人200円という驚きの安さが魅力だ。地域の人にも親しまれている素朴な温泉ながら、源泉かけ流しで、大きめの内風呂に加えて露天風呂も備えている。
実際に入ってみても、200円とは思えないほどしっかり温泉を楽しめて、旅の疲れを癒すには十分。町民御用達の憩いの場という雰囲気もあり、観光客向けに作られた温泉とはまた違った良さを感じられた。
営業時間は10:00〜21:00、最終受付は20:30。毎週火曜日が定休日なので、車中泊の前日に利用する場合は曜日だけ注意しておきたい。

もう一つの候補が、山あいにある上ノ国町国民温泉保養センター、通称「湯ノ岱温泉」。こちらは車中泊当日ではなく、後日この道の駅へ夕陽を見に再訪した際、函館方面へ向かう途中で実際に立ち寄って入浴した。
大人350円とこちらもかなりリーズナブル。源泉かけ流し(一部加水・加温あり)の温泉で、ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩温泉という泉質も特徴だ。
実際に利用してみると、こちらもかなり良い温泉。花沢温泉より少し足を延ばすことになるけれど、温泉そのものを目的に訪れるなら十分候補に入れたい。営業時間は10:00〜20:00、最終受付19:30で、毎月第1・第3月曜日が定休日となっている。
まとめ|神の道から眺める絶景夕陽

道の駅上ノ国もんじゅは、ただ休憩するだけの道の駅ではなく、日本海の景色を楽しみながら一晩過ごせる、魅力的な車中泊スポットだった。
特に印象に残ったのは、敷地内にある「神の道」から眺める夕陽。車を停めた場所からすぐ歩いて行ける距離に、水平線へ沈んでいく夕陽を楽しめる場所があるという贅沢さは、まさに絶景のすぐ隣で泊まる車中泊ならではの魅力だと感じた。
さらに翌朝には、夕陽とはまた違った表情を見せる日本海の景色が広がり、朝から夜まで移り変わる自然の美しさを楽しむことができた。
北海道を旅していると、有名な観光地だけではなく、何気なく選んだ場所で心に残る景色に出会うことがある。
道の駅上ノ国もんじゅも、まさにそんな場所のひとつ。もしこの記事を読んで少しでも気になったなら、ぜひ一度車中泊で訪れてみてほしい。夕陽に染まる日本海を眺めながら過ごす時間は、きっと北海道旅の思い出のひとつになると思う。


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